高畠華宵展


オークションで安い券を買って高畠華宵展に行ってきました♪
私はモダンな雰囲気っつうのが好きなので結構楽しかったです。
あんまりこの人のことを知らなかったんですけど、私の中で大正モダン、昭和レトロ、って言われたときのイメージってのがこの人の絵そのものだったんで、すごく気に入りました。

華宵さんと同時期の人気画家もいくつか展示してあったんですけど私はこの中では華宵さんが一番好きです。
デッサン力がぴか一だし、構図も私好みなんだな。
それに他の人に比べてすごくバタ臭い絵を描くのよね。
竹下夢路がボタンのイメージだとしたら華宵の絵のイメージはまごうことなく薔薇。それもピンクの薔薇。
華宵の絵に出てくる女の子はどのこもすごく西洋風。
ペン画が一つあったんだけどそれなんて昔のイギリスの挿絵なんじゃないかって思うようなタッチで絵柄。
西洋風ってのはデッサン力があることの証なんだよね。
でも、それが絵としての魅力があるのとはまた別なんだけど(竹下夢路とかはデッサン力ないけどすばらしい絵を描く)
華宵の絵はデッサン力ってのがすごくプラスになってる。

ただ、気になったのが女の子の目が大体同じなんだよね。
まあ、そんなの一作品、一作品をピックアップしてみてみれば関係無いんだけど。

そして、何が魅力的って男の子。
華宵が男色家なのかどうかは知らないけど、彼の絵は男の子が凄く魅力的だった。
彼の絵に出てくる少年とも青年ともつかない時代の男の子はなめまかしいまでに色っぽくて、ともすればこれは春画なのではないかと思ってしまうほど。
これが少年誌の表紙を飾ってたんだから恐ろしい時代だよ。

彼のもう一つのライフワークである日本画はねぇ・・・。
なんだかタレントの画集を見てる気分。
すばらしいものも何点かありました。着彩も丁寧でしたし。
でもこれでは食っていけねえな。って感じ。
高畠華宵」の書いた日本画だから価値があるわけで、狩野派とかの絵に比べたら幾段か落ちるんじゃないですかね。
詳しいことはわかんないけど。
「こんなもんかぁ」ってちょっと残念な気分。
でもそれはきっと華宵の挿絵画が素晴らしすぎるからじゃないでしょうか・・・ね?